解体に立ち会うということ

建て替えを行うかどうするか、
ご相談を受けている案件があり、
その方(クライアント)から連絡が入りました。

「お隣りさんが建て替えるようで、
建物を壊す(解体する)らしいんです。
それで、敷地を確定するので、
弁護士さん立ち会いで話がしたいんですが、
どうしたらいいのでしょう???」

という、ご相談を受けました。

お隣が解体で、やり方やその他の説明・相談をしたいので、
打合せしましょうというのなら、
まだ話がわかりますが、
いきなり「弁護士」とは。

クライアントに、
「お隣とはなにかもめ事があったのですか?」
と、思わず聞いてみましたが、
「いえ、全然ありません。」
との回答。

 

う〜ん・・・

 

私が出した結論は、
「まずは弁護士ではなく、私(建築士)でいいと思いますよ」
ということでした。

不動産専門の弁護士もいらっしゃいますが、
この段階ではちょっと違うかと思います。

私も「士業」を営んでおりますが、
この「士業」に最も求められることは、
「利他主義」であるということ。

私が大学で最初に学んだのはこのことです。
自分の利益ではなく、人様の利益のために身を尽くすという意味です。

だから、私たちの仕事は「利益」ではなく、「報酬」という言い方をするのです。

 

ちょっと話がそれましたが、
建築に関して、お客様の利益を最大限考慮し、
プロの判断をしてくれるのが、「建築士」です。
だからこそ、こうした「建築関連」の最初の交渉は、
建築士でいいのではないかと思います。

でも、こうした事が苦手な建築士が多い。
というか、いやがる、出来ない建築士が多すぎます!!!

私は全然苦になりませんし、
むしろ私が望むところはこういったシーンかと思います。

いったいどういった状況で、
どういった人たちが集まり、
どんなお話になっていくのでしょう。

クライアントの代理人として、
わくわくする瞬間です。

この打合せが行われましたら、
またご報告させていただきます。

 

向後