コンサルティング業務をさせて頂いているビルで、
エレベータの大改修工事を行うこととなりました。
耐震性能の向上を中心に、改修を行って行きます。
大地震の時エレベータが被るダメージの多くは、
ガイドレールから外れる、吊りワイヤーが滑車から外れる等といった事がおこり、
そうした対策を含めた大改修です。
このビルには事務所、レストラン、飲食、パスポートセンター、献血センター、書店 等々、
大変多くのテナントさんとそちらを利用される在館者がいらっしゃり、
ご迷惑をおかけするエレベータの改修工事中である旨を
きちんと伝えなくてはなりません。
工事のアナウンスをする、ポスターをつくろう!
ということで、まずは社内で作成(内製化)したようですが、
なかなかうまくいきません。
伝えたいことが、伝わらない・・・
さて、ここで私の出番。ディレクションです!!!
今回は私が信頼&尊敬する八島デザインに参画頂き、デザインを行って行きます。
八島デザインの八島さんはとっても愉快でまじめな人。
いろんな雑誌にも出ており、
彼が創ったサインは必ず皆さんも目にしているはずです。
東京だと、ミッドタウンのサインは、
意匠からマスタープランまで、彼の作品です。
とっても忙しい彼の事務所ですが、
私の依頼だと必ず力になってくれます。有り難すぎです。
ビルオーナーの要望をふまえて、
私が出したオーダーは以下の通り。
- 工事中はとにかくご迷惑をかける。その旨を伝えたい。
- 工事期間を伝え、2期に渡ることを伝えたい。
- エレベータ工事であることを伝えたい。
- 工事中の告知だから目立ちたいが、ほどほどに。
こうした要望をふまえ、最初に提示されたスケッチがこちら。
とってもかわいいですね(笑)。
ここでデザイナーと話したのは、
- 注意喚起色として黄色は重要。大切に使おう。
- お辞儀している人は、いつも帽子をかぶっているとか、かぶっていないとか話題になる。何か突破できるといいね。
- 2期工事の表現だけど、左のように、「横型」が建築屋の一般的な形だけど、別の表現て無いかな?
- おわびはわかりやすくていいね。
- このスケッチのような文字が引き立つデザインとフォントの選択をしていこう。
こんな感じのディスカッションで、出来上がったポスターがこちら。
どうですか?
クライアントは一発オッケーでした。
スケッチから、いろいろ更なるアイデアが盛り込まれていますが、
例えば2期工事の表現。
この縦書きって、なかなかわかりやすいですね。
でも、建築屋さんはなかなか思いつきません。
やっぱり、プロは違います。
それなりの対価が必要ですが、それだけの価値を生み出すことが出来ると思います。
ちなみに、
1ヶ月以上かかっていたものを、八島デザイン参戦後は、1週間かけずにフィニッシュまで
持って行くことができました。
これからこのポスターは約2年間掲示されることになります。
向後