危険な現場ー3

「危険な現場」シリーズの第3回です。

私はほぼ毎日この現場を通るため、見ているのですが、
とっても心配なことが沢山起きています。

そんな現場の現在の写真がこちら。危険な現場3-1

前回、
「この曲がった型枠は、そのままなのでしょうか?」
という疑問の答えがこれ。
なんと、予想通り、
曲がったままコンクリートが打設され、
単管パイプ(丸い鉄製のパイプ)も一緒に
コンクリートに打たれてしまいました。

こうした方法もなきにしもあらずですが、
ちょっと・・・

また、前回指摘したように、
写真左側(コンクリート端)から、
鉄筋までの距離がありすぎます。

「コンクリートが厚いからいいんじゃない???」

と聞こえてきそうですが、
そうではありません。
鉄筋無しで、こうした厚さだと、ひび割れが発生しやすく、
とっても好ましくない。

そして次の写真がこちら。危険な現場3-2

この写真で見ていただきたいのは、
鉄筋が見て取れるかと思いますが、
コンクリート上端と平行に走っている鉄筋に、
コンクリートがこびりついているのが
わかりますよね。

今時使われる鉄筋は表面がボコボコして
います。これはなぜか?

表面がボコボコしていることで、
コンクリートの定着(くっつき度合い)を
強めるためなのです。

でも、この既にコンクリートコーティングが
された状態だと、
次に打設されるコンクリートとの定着は
望めません。
(写真をクリックして見て下さい)

その他にも多々気になることはありますが・・・

この現場は、
おそらくきちんとした作り方を知らない人たちが
施工を行っていると思います。

「多少のことは大丈夫だよ」

そんな声が聞こえてきそうですが、
そうした積み重ねが建築を支えています。

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